「遠野ふうけい会議」に賛同しています
2019年11月13日

「遠野ふうけい会議」に賛同しています


2013年にはじめて遠野を訪れてからずっと、今も変わらず故郷のように思い慕う遠野の風景。のびやかな山裾のラインや、コンクリート護岸のない川の縁を彩る多様な緑、盆地の底には、色水を溜めたように広がる青い田んぼ、秋には金色になって。いつも驚きと興奮をくれる森の生き物たちや、高原で草を食み、風が吹くと力強く走り出す馬たち。そして小さいけど重厚で何か話したそうな佇まいのある遠野駅・・・。どの季節も美しい遠野!彼の地のことをいつでも思い出すことができるのはそこに「風景」があるからです。

「風景」がある、当たり前のことのようだけど、人の住む場所の風景は人の営みが作っていて、風景はそこに行き交う人びとみんなの願いや考え方を映しているともいえます。だから、美しい風景は、当たり前にあるのではなくて、あるべくしてある。

戦後の日本を生きる私たちは、これまでに何度も、昔からの地形が壊されて道路や鉄道が敷かれたり、景色を遮るようにダムや防潮堤が作られたり、あるいは、歴史ある貴重な建物が新しい建材・新しいデザインの建物に建て替えられたりする様子をただ見過ごしてきました。
でも、そろそろ止めないと、古くて素敵なものが本当になくなってしまう。壊してしまったらもう戻せない大切な風景を、一時的な「経済合理性」に説得されてしまわずに、どうしたら残せるのか、未来を見据えてみんなで相談する術を身につけたい、と願っています

遠野の仲間たちが、より深く市民の対話をはじめようと「遠野ふうけい会議」を立ち上げました。私たちもウェブサイトの制作をお手伝いしています。

遠野ふうけい会議について

私たちは古い建物や文化が目の前でどんどん失われていくことに対して危機感を共有しています。古さは重ねた年輪であり、手渡された歴史。手放すと二度と手に入らない、オリジナルな美しさです。

今ある財産を活かして、「遠野らしさ」を継承していく新しい道を、粘り強く模索し、実践していきたいと考え、「遠野ふうけい会議」を立ち上げました。足りないところは専門家に学びながら、みんなで一緒に考えていきたいと思います。

遠野ふうけい会議 ウェブサイトより

遠野駅100年プロジェクトを応援してください

「遠野ふうけい会議」の最初のお題は遠野駅です。築70年の駅舎が老朽化を原因に建て替えられるということが決まってしまいました。遠野駅舎は老いているからこその風格があり、しかし足腰はしっかりとして、東日本大震災でも崩れることはありませんでした。専門家の意見では、文化的な価値が高く、しかも壊す必要のない堅牢性が認められるといいます。
SL銀河が停車しているときの遠野駅の風情などは、いかにも「遠野らしい」ふうけいを見せてくれます。この駅がなくなってしまったときの喪失感を想像するだけで、胸が痛い。30年後、私の足腰が元気でいられるかどうかは分からないけれど、100歳の風格をたたえた遠野駅に会いたい。

広く知っていただくことが応援になります。ぜひ関心を寄せてください。

■ウェブサイト:https://www.tono-fukei.com/
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