同じ釜の飯を。
2016年3月11日

同じ釜の飯を。


グラム・デザインのお昼が自炊になったのは、3.11がきっかけだ。

5年前も同じように、期末の更新作業で忙しくしていたが、
余震が続くので、念のため2−3日はオフィスで生活できるように、と
近所のドン・キホーテに数日分の水やカップラーメン、缶詰を
買い出しに行った。

テレビでは信じられないような光景が報道され続ける中、
クライアントさんからは、何事もないかのように更新作業の催促メールが飛び続けたから、
テレビをつけ放しにして、私たちもいつもと同じように仕事を続けたのを思い出す。

そうした中で、当時お手伝いしていた通販生活さんから、
「状況が落ち着いたらまた再開の連絡をしますので、全ての仕事を一度止めてください」という電話があった。
会社の判断だったのか、担当者の判断だったのかはわからないけれど、その気遣いに感謝する。

それから今度は原発事故の報道が続いて、
福島に実家のあるスタッフの表情が険しくなり、チームの雰囲気も固くなっていった。

数日が過ぎた頃、ふと思い立ち、最初に作ったのは野菜炒めだったような気がする。
会社で料理を作って出すことには、それだけで小さなお祭りのような、唐突で無邪気な明るさがあることに気付いた。

それから5年、ほぼ毎日、お昼はみんなで自炊している。
最初は包丁使いも怪しかった男子チームも、今は上達してちゃんと美味しいお惣菜を作ってくれる。
今も語り継がれる「狂気のポテトサラダ」が懐かしいし、異常に少ないとか異常に多い、も良くある。

味が迷走して「こ、これは一体・・・?」と無言で食べたメニューは、しばらくすると笑い話になる。

食べることは生きることだ。
大げさに言えば、仲間の命を支える行為。
そのために共有する知恵や工夫が毎日のお昼にあることは、
安心できる場づくりに、そのまま繋がっていると思う。

「同じ釜の飯を、食う」

皆さんに自慢したいワガ社のランチです。
2012年からのメニューはほぼ写真に残しています。ご興味ある方はFacebookでどうぞ!
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.335982693104059.71455.223044554397874&type=3


P.S いつもおみやげに食べ物をくださるみなさま。愛しています。
これからもどうぞよろしくお願い申し上げますm(_ _)m

ページの先頭へ戻る